初めて担任する学級での4月の懇談会の内容について、前回からの続きです。2点目です。
②困ったことがあったら、直接相手の親に言う前に、担任に声をかけてください。担任を間にはさんでください。
お子さんたちのけんかを例にとります。けんかをして帰ってきたお子さんは、自分の都合のいいことしか言わないことがあります。第三者から見ると、あなただってこうしていたでしょう、ということがあっても、本人にはその自覚がないこともあります。相手のお子さんの言い分もわかりません。ところが、保護者の方にとっては、お子さんの言うことがすべてになります。まして、お子さんが擦り傷をして痛そうにしていたりすると、どうなっているんだ、と不安や怒りにさいなまれる場合もあるでしょう。このようなカッとなった状況で相手のご家庭に直接電話をしたり家まで出向いて文句を伝えたりすると、お互いに半分喧嘩腰になったり言われた方が気分を害したりして、あとまで尾を引くことがあります。状況がわからずに困ったときは、相手に直接伝える前に担任に知らせてほしい、担任を間にはさんでほしい、とお伝えしています。担任が間に入って双方の言い分を聞き、それぞれの状況をお伝えしたり家庭訪問をしたりしますので、ぜひ担任を通して下さい、とお願いしています。
このやり方には、保護者の方同士の1対1または1家庭対1家庭での話し合いを行うときに、第三者が入ることで雰囲気が変わる、という良さがあります。当事者だけだと話がうまく進まない心配がある時や、興奮気味に話をする方がおられるような場合には、その件と間接的にしか関わりのない人が入ることで場の空気が和らいだり沈静化したりすることがあります。ただ、この第三者が一方だけの肩を持つような場合、例えば、片方のお子さんが一方的に悪いと信じ込んでいるような場合には逆効果です。このあたりの見極めも大事になります。(次回に続く)【山】