みなさん
こんにちは😃
こどもサポート教室「きらり」宇都宮校です❗
今回は【感覚】について解説をしていきます❗
感覚と一言で言っても「感覚が過敏」「感覚が鈍麻」と言った話で終わってしまい、実際に本人がどのくらい困っているのか把握しきれないことが多いかと思います。
感覚に関しては幼児期から大人になるまで向き合っていく内容ですので、自分で対処していく方法を身に付けておくことが大切です。
そこで「感覚の過敏はなぜ起きるのか」という点から感覚について知ることで、少しでも感覚過敏を知る機会になっていただければと思います。
感覚の鈍麻についてはまだ明らかになっていない部分もあるため、今回は感覚過敏を中心に解説をしていきたいと思います。
それでは早速みていきましょう。
【1:感覚過敏とは】
まず初めに感覚過敏について確認していきます。
感覚過敏とは「五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)が他者よりも敏感に感じてしまう」ことです。この感覚の全てが敏感という方もいれば、一部だけ敏感という方もいます。
それぞれの感覚を挙げていくと、次のようになります。
それぞれの感覚が敏感なため、日常生活の中で困り感を持ってしまうのが感覚過敏です。
最近ではASD(自閉症スペクトラム症)の診断でも「感覚過敏」は含まれていて、密接に関係していると言われています。ASD(自閉症スペクトラム症)の感覚過敏で最も多いのは聴覚過敏で、日常生活でも悩まれている方が多くいらっしゃいます。
【2:感覚過敏の原因】
では、このような感覚過敏がなぜ起きるのかは「GABA(ギャバ)」の量が原因だと言われています。
いきなり「GABA(ギャバ)」と言われても困ると思いますので、簡潔にまとめました。
このように「GABA(ギャバ)」には、脳の働きを抑える効果があります。
ではなぜ「GABA(ギャバ)」が感覚過敏と関係してくるのかを解説していきます。
【3:脳の処理と感覚過敏】
先程解説をした「GABA(ギャバ)」と感覚過敏を結び付ける前に、一つだけ人間の脳の処理についてお伝えします。
私も含め皆さんもそうですが、日常生活の中で色を見間違えたり、うるさい場所でも自分の名前だけ良く聞こえたり、相手の言葉を聞き間違えたりしたことがあるかと思います。
このようなことがなぜ起きるのかと言うと、そもそも人間の脳は正しく情報を処理していないから生じています。
次の画像を見てください。左の画像のAとBを見比べて見ると違う色に見えませんか?
ですが、右のように色を合わせてみると同じ色に見えるかと思います。
人間の脳が感じている五感の感覚がすべて正しく処理されていれば、同じ色は同じように見えるはずです。
※引用:Adelson, Edward H. (2005年).
このように、脳は情報を変えてしまうことが分かっていただけたかと思います。
では、なぜこのようなことが起きるのかと言うと、情報をそのまま伝達してしまうと情報量が多すぎてしまうからです。
脳が情報量を抑えてくれるため、日常生活で情報過多にならずに済むわけです。
ここで、脳の機能を整理すると次のようになります。
いかがでしょうか。
普段から使用している、家の照明もそのままだと情報量が多いため、脳の中にある「GABA(ギャバ)」が情報を抑えることで、感覚を平衡にしてくれます。
音についても、そのままだと情報量が多くなってしまうため、感覚を平衡にしています。
同じように味覚・触覚・嗅覚も脳が調整をしてくれているのです。ここまでくれば、感覚過敏との関係も見えてくるかと思います。
このように、情報を抑えきれずに他の人よりも敏感に感じ取ってしまうのが「感覚過敏」の正体ということになります。
言い方を変えると、感覚過敏の方は他の人よりも、より現実世界を正しく認識しているということなのです。
【4:感覚過敏はどうすれば良いのか】
では実際に感覚過敏の人はどうすれば良いのでしょうか。
よくこの話をすると「GABA(ギャバ)」を摂取して増やせばいいという話題になったりしますが「GABA(ギャバ)」等の神経伝達物質は外側から取り入れることができません。
ですので、感覚過敏への対処法としてできることは、①環境を調整できるツールを使用する。 ②環境の変化を予告しておく。 ③苦手な環境を避ける。ことが挙げられます。
①ツールを使うというのは「サングラス」「イヤーマフ/イヤホン」等を使用して、環境を自分で調整する方法です。ツールを使って情報量を減らして対処をする方法です。
②環境の変化を予告するというのは「これから大きい音が出ます」「強い光がでます」と予め伝えておくことで、気持ちの整理を付けておくという方法です。この方法は定期的な館内放送やチャイム、カメラのフラッシュといった決まったパターンの時に活用することができます。
③苦手な環境を避けるというのは、無理に適用しない方法です。感覚過敏による敏感さは本人にしか分からないので、①・②の方法で対処をしたとしても難しい時もあります。その時は無理せずに環境を変えて落ち着くことが大切です。決して無理をしないで、少しずつ慣れていくことが重要になってきます。
【5:まとめ】
以上が感覚過敏が起きる原因になります。
感覚過敏は一過性ではないので、どのように向き合っていくのかという特性になってきます。
一方で先程も述べましたが、他の人よりも情報を正しく認識しているので、例えば「色彩感覚」や「聴覚の感覚」「繊細な味覚」など、他の人よりも優れていると言い換えることもできます。
感覚過敏は本人にしか分からない悩みですので、周りの人も配慮が難しいこともあります。
感覚過敏で社会活動が嫌にならないように、楽しく活動できる方法を探していくことが最も大切になってきます。
きらり宇都宮校でも相談に乗ることができますので、迷われている方がいらっしゃいましたらお知らせください。
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