みなさん
こんにちは😃
こどもサポート教室「きらり」宇都宮校です❗
時の流れは早いもので、あっという間に4月も終わろうとしていますね。
4月と言えば入園や入学ですが、今回は読みを習得するための大きな流れを解説していきます❗
小学校に入学をして、まず最初に学習するのが「ひらがな」です。「ひらがな」を夏休み明けくらいまでみっちり練習をしてから、カタカナや文章へと移っていきます。
「まだ小学生ではないけど就学に向けて準備をしたい」方や、「小学校の教科書を読むのがぎこちないから不安」といった方の参考になればと思います。
それでは早速みていきましょう。
【1:文章が読めるまでの大まかな流れ】
⑴文章が読めるまで
まず初めに、文章が読めるまでの大まかな流れをお伝えします。
人が文章をスラスラ読めるようになるまでに、大きく3つのステップがあります。
「①単音(50音)がスラスラ読める」 「②単語がスラスラ読める」 「③文章(単文)がスラスラ読める」の順序があります。
もちろん、子どもは日々成長しているので、いきなり一部の単語だけ読んだりすることもあるかと思いますが、大まかには①と②と③を順番に習得していきます。
ですので、まずは50音のひらがながスラスラ読むことが出来るのかどうかが、非常に大切だということになります。
⑵「読む」力の種類
また「読む」という能力には2つの種類があります。それは「音読」と「黙読」です。よく小学校の宿題で「音読」をする課題があったりするかと思いますが、「音読」は文字を音にする力が求められます。
一方で「黙読」は音にしなくても文章を読んで「内容を理解している」状態ですので、意味を理解するだけなら「黙読」でも問題はないかと思います。
ここで確認しておきたいのが、音読は一文字ずつ文字を音にしていくので、意味はあっているけど、音としては間違っている時には「間違い」と認識されることです。
読むことが非常に苦手で、中学生・高校生になっても「音読」が苦手なお子さんでも、「黙読」で文章の意図を理解することができる方には、無理に音読をしなくても良いという風潮もITの進歩で増えてきています。
ですが、年齢が若い時期では音と文字を捉えることが出来ているのかを確認する必要があるので、ここでは「音読」を前提に解説をしていきます。
【2:単音の読み】
それではここからは、3つのステップをそれぞれ具体的に確認して文章へと繋げていきます。
まずは「単音の読み」についてです。
⑴単音の難易度
単音とは「あ~ん」までの清音、「が・じ」などの濁音、「ぱ・ぷ」などの半濁音、「しゃ・きゃ」などの拗音を単音と表現します。
発語では音として出しづらい言葉が単音ごとに違うため、難しさはそれぞれ違いますが基本的な「読み」の場合は、上記で書いた「清音→濁音→半濁音→拗音」の順番で難しくなってきます。
そのため、まずは清音を丁寧に練習してから、濁音や半濁音へ繋げていくのが効果的な学び方になります。
⑵単音読みの習熟度の基準
単音をどのくらいの速さで読めると良いのかという目安があります。具体的な数値は読み書きの検査と関係してしまうので、ここでは申し上げられないのですが、バラバラに混ぜた単音(濁音・半濁音を含む)を1文字あたり1秒以内で読めると単音の習熟度は高い状態になります。
就学前から読みの速さの測定はできますので、どうしてもお子さまの読みの速さを確認して欲しいということがありましたら、職員にご相談ください。
⑶単音の練習方法
単音の練習方法で良く活用されるのは「フラッシュカード」「イラスト付き50音表」等があります。
それ以外の教材や教具でも問題ないのですが、単音の練習で大切なポイントがあります。
それは「単音を必ず音読してもらう」 「慣れてきたらイラスト無しの教材を使う」 「書字はしない」ことです。単音を理解してくると『「あ」はどれ?』と声掛けをすると「あ」を選べてくる機会も増えてきます。しかし選べていることは(黙読)で読めること(音読)とは違うので、必ず音に出して読んでもらうことが重要です。
イラストのヒントも無くしていけるとより習熟度が上がっていきます。イラストを手掛かりに文字を読めることも大切ではあるのですが、最終的には文字のみで読めるようにすることが目標なので、補助の有無は調整が必要となります。
最後に書字を一緒に練習しないことです。書いた方が覚えやすいような感覚がありますが、音読に書字を含んでしまうと学んでほしいことが変わってきてしまいます。特に音を聞いて文字を書くような活動は、読み書きの中でも難易度が跳ね上がるため非常に負荷かが高くなってしまいます。まずは文字を見て音読してもらうことに注力する方が段階的に学びやすくなります。
【3:単語の読み】
続いて「単語の読み」について解説をしていきます。
⑴単語の難易度
単音ができるようになってきたら、いよいよ単語の練習になります。単語については「文字数」と 「音節」で決まります。
具体的には「いぬ・ねこ」などの2文字で清音のみの単語が一番易しくて、3文字・4文字・5文字と文字数が増えると難しくなってきます。その文字の中に「濁音・半濁音」「促音(はっぱ・きって)」「拗音(きしゃ・いしゃ)」「長音(こおり・おかあさん)」「拗促音(しゅっぱつ・きゃっぷ)」が含まれてくると難易度が上がってきます。
加えて意味があるかどうかで難易度も変わってきます。単語には有意味語と無意味語の2種類があります。有意味語は「意味のある言葉(りんご・とり等)」で無意味語は「意味の無い言葉(ぬお・りとり等)」になります。無意味語の方がイメージとの結びつきが無いため、難易度が高くなってきます。
⑵単語読みの習熟度の確認
単語に関しては習熟度を確認するために、いくつかの指標があります。単音のように速さで確認をすることができますが、種類が豊富ですので確認するポイントが多岐に渡ってしまいます。ですので今回は割愛させていただきます。もし気になる方がいらっしゃいましたら、職員にお声掛けください。
⑶単語の練習方法
単語の練習方法については「カード」や「プリント」で練習する方法が一般的です。方法についてはたくさんありますので、ここでも重要なポイントだけお伝えさせていただきます。
要点としては「語彙として理解しているかを確認する」 「単語を必ず音読してもらう」 「難易度順に練習をしていく」ことが大切です。
まず語彙として理解しているかどうかですが、単語の文字を読む前に「イラストや写真」を見てそのイラストを読むことが出来るのかは確認する必要があります。例えば「犬」のイラストを見て「犬」と答えられない場合、そのお子さんにとっては「犬」が「無意味語」になってしまいます。そのため、文字で練習をしようとすると難易度が高くなり、負荷がかかってしまいます。まずは文字ではない情報で、その単語を答えることができるかどうかを確認してみましょう。
単語を音読してもらうというのは単音と同じで、読んでもらうことでどのくらい正確に文字を音に変換することができるのかを確認することができます。最初は「いぬ」が「い・ぬ」と間を開けて読むことが多いのですが「犬」とまとまりとして読むことができていれば、習熟度が上がってきているということになります。
最後に難易度順に練習をするということです。単音の読みが慣れてきた段階では、単語を見ても音と意味が結びついていない状況です。急に難易度を上げ過ぎてしまうと文字を読むことが嫌になってしまうこともあるので、様子を見ながら徐々に難易度を調整することが大切です。
【4:文章の読解】
最後に「文章の読解」について解説をしていきます。
単音・単語がある程度できるようになってきたら、最後はいよいよ文章の段階になります。文章について触れる前に一つだけ確認しておくことがあります。それは「内容を理解できるかどうか」です。
⑴文章の難易度
単語を速く読むことができてくると、音読の速度はもちろん速くなってきます。ですが、文章の内容をどのくらい理解できるのかは、文章の内容の質によっても変わってきてしまいます。ですので、まずは内容の理解よりも「文章を正確に音読することができるのか」という点について見ていく必要があります。
文章の難易度は「文字数」 「知っている語彙の数」 「文節が区切られているか」で決まってきます。
文字数については、当然ですが短ければ短いほど読むのが簡単になります。「名詞+助詞+動詞」(私は歩きます)くらいの1文が最も簡単な文章になります。
知っている語彙の数ですが、文章の内容で普段使わないような言葉や知らない言葉が多くなると難しくなってきます。特に特定の教科でしか出てこないような「学習語彙」(鎌倉幕府・運動エネルギー等)が多くなってくると無意味語が極端に増えているのと同じ状態になります。
文節の区切りは難易度を調整するのに大切な要素になってきます。小学校の国語の教科書を見てみると、1年生の文章は文節ごとに区切られているかと思います。そこから学年が上がるごとに区切りが狭くなっていきます。文節を区切ることで文章だったとしても、単語としてまとまり読みをすることができるので読みやすくなってきます。
⑵文章読みの習熟度基準
文章読みの習熟度は「一文を読む速さ」と「正確さ」 「助詞」で確認していきます。速さはここではお伝えできませんが、イントネーションの正確さは文章を読んでいる時に、単語をまとまりとして読んでいるのかどうかがポイントです。
最初は一文字ずつ文章を読んでいき、徐々に単語のまとまりができてきます。「あ・し・た→あした」と一文字ずつ読んだ後、まとまったと単語として言い直していたりすると自分の中で調整をして練習している証拠です。また、読み方を勝手に変えてしまう(いね→いぬ・〇〇でした→〇〇です)勝手読みも読めるようになると起きたりしますが、単語を自分のものにできてきているために生じてきます。このような間違いが出てきて、徐々に減ってくれば文章を適切に読めていると考えることができます。
助詞については特殊なひらがな「は・へ」を正しく読むことができるかを確認していきます。ひらがなの「は・へ」は助詞として使う時には「わ・え」として読む特殊な単音です。そのため、文章を読むときに助詞の音を正しく変換することができるかどうかは、確認をしていく必要があります。
⑶文章の練習方法
文章の練習方法は、文章の難易度を順番に易しい練習から進めていくと練習しやすいです。単文から進めていき、30文字・50文字など文字数を増やしていくと段階的に練習できます。文章は横書き・縦書きの2種類がありますのでそれぞれ読むと様々な状況に対応できるようになります。
また、無造作に並んでいるひらがなの中から、知っている単語を探す「単語探し」も文章を読むための練習になります。自分の中にある語彙をアウトプットしていくので、文章になった際に単語のまとまりとして認識することに繋がります。
【5:まとめ】
以上が文章が読めるようになるまでの過程と練習方法です。
ここまで長々と書いてしまいましたが、お子さまの状況を確認していきながら、適切なサポートをしていくことが、読みの習得ではとても大切になってきます。
そのためにも、読みを習得するための流れや課題の難しさを知っておくだけでも、サポートの仕方が変わってきます。
きらり宇都宮校でも、これからも適切にサポートをしていきますので、何か気になることがございましたらお知らせください。
それではまた次回お会いしましょう❗❗
こどもサポート教室「きらり」宇都宮校では、随時相談を受け付けております🙂
日常生活で子どもと関わる時に困っていることや、今後の進路で不安なことなどお気軽にご相談ください。
またブログの内容でご質問等がございましたら、職員にお声掛けください。
それではまたお会いしましょう😃
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