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2022.5.9 学習支援⑩ 細かな「とめ・はね・はらい」は気にする必要はありません。

更新日 2022年5月9日

「きらり」の利用者の保護者の方に漢字テストの結果を見せていただいたことがあります。「えっ、なんでこれがまちがいなの?」と思わず保護者の方に問いかけました。「そうでしょう。私もどうして?って思ったけど、よくみると『はね』てないのよ」と言われました。そう言われても近いところが見えにくくなってきた我が身では、その違いがよくわからなりません。

また、こんな話も聞きます。。「今年の先生は漢字に厳しいけど、去年の先生はそこまでうるさくなかった」「歳をとった先生ほど漢字は厳しい」

 学校は組織体ですから、先生によって規準が違っていいのだろうかという疑問も当然湧いてきます。

漢字の「とめ」「はらい」「はね」や「筆順」について、多くの学校で細かい指導がされているようです。デジタル化の影響で、文字を書く機会が減っている現代、国語教育の専門家である富安慎吾鳥取大学准教授は「今のままの漢字学習でいいのか、議論するタイミングが来ている」と言います。

文化庁は2016年の「常用漢字表の字体・字形に関する指針」というのを出しています。その中で「漢字には様々な字形があり、細かな『とめ・はね・はらい』を気にしすぎる必要はないと明記しています。(「漢字学習 どこまで必要?」~EduA~2022.3.15)

「常用漢字表の字体・字形に関する指針」(2016年文化庁)の「字体・字形に関するQ&A」のQ72では例えば、「てへん」について、はねる方が自然であり、はねる書き方が寛容として定着していることに触れながらも、「とめる書き方をしても誤りであるとまでは言えません」としています。

それでは、小学校の先生方が指導の指針としている「小学校学習指導要領解説 国語編」ではどのように書かれているでしょうか。

「正しい字体であることを前提としたうえで、柔軟に評価することが望ましい」とあります。また、「『児童生徒が書いた漢字の評価については、指導した字形以外の字形であっても、指導の場面や状況を踏まえつつ、柔軟に評価すること』とされています。」(指針のQ&A)

これは、教科書体は手書きの楷書の慣例を元に作られていますが、手書きの文字とは完全に一致していないことからそのような処置になっているようです。

教科書に書かれている「字体」で先生は教えるのですが、テストなどの評価は幅があるので、大まかな形が書けていればよいというのが結論です。しかし、その幅についての基準は明確ではありませんが、少なくとも「学校内」では同じ基準であるべきではないかと、個人的には考えます。

細かいところまで指導していると漢字学習が嫌いになると私は思うのですが、いかがでしょうか。

「きらり」多治見校のオリジナル教材です。(パワーポイントで作成してあります。)

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