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ときには公共交通機関を使ってみませんか:第2回保護者交流会のお誘い(その1)

更新日 2022年8月16日

 今年度2回目の保護者交流会を9月12日(月)に開催予定です。テーマは進路。小学校入学にあたって支援級を使うか、支援級ではどのような支援をしているのか、中学校の支援級は小学校とは様子が異なるのか、中学校卒業後の進路選択をどう考えたらよいのかなど、小学校入学から高校進学あたりまでを話題にしながら、皆さんと情報共有や意見交換を行う機会にしたいと考えています。北長野校をご利用中の方に限らず、どなたでもご参加いただくことができます。この原稿をお読みの方で、参加希望の方がおられましたら、北長野校までお知らせください。ただ、コロナが流行している時期のため、中止や人数制限をする場合があること、人数が予定数を超えた場合には、現在ご利用中の方が優先になることをお含みおきください。とはいえ、できるだけ制限をしない方向で努力するつもりです。

 そこで、今回と次回のブログでは、進路に関わるけれども、この交流会の中では扱うことはないだろうと思う内容について書くことにします。中学卒業後の進路選択を考え始めている、あるいは大学や短大などに進学する予定になっているお子さんと保護者の方に、これまでお伝えしてきた内容です。

 高校や専修学校、短大、大学などに進学することになると、多くのお子さんにとって、通学の距離がそれまでよりも長くなるはずです。大学や短大に進学するお子さんの場合だと、親元を離れて初めての一人暮らしを体験する、という方も多いでしょう。そういう方に私がお勧めしていることのうち、多くの方に関わる内容を2つご紹介します。一つ目は、公共交通機関や自転車での移動など、自分で移動する機会を早い時期から少しずつ作っていきましょう、ということです。二つ目は、困ったときに頼ることのできる場所や方法を見つけておきましょう、ということです。今回のブログでは一つ目について、次回は二つ目について書きます。

 ① 自分で移動する機会を少しずつ作っていきましょう、について。

 小学校や中学校では、自宅から徒歩で通学というお子さんが多いでしょう。しかし、中学校卒業後は家から遠く離れた学校に進学を希望する場合があります。行きたい学校があっても、その学校が家から遠く、電車やバスといった公共交通機関を使わなければいけないけれども使った経験がないということになると、合格しても通学に不安を抱えることになりますし、そもそもその学校は選択肢に入らないでしょう。お子さんが自力で公共交通機関を使うことができるようになっていると、例えば行きたい学校が市外にあるという場合でも選択肢の一つにすることができるなど、進路選択の幅が広がります。初めての経験に対して不安が強いお子さんの場合、前もって公共交通機関に慣れるための経験を積み、見通しを持って行動できることが大切です。

 私が自力での移動を進める大きな理由は、ほかにもあります。これまできらりをご利用いただいてきたお子さんの中には、自分ひとりでバスや電車を使っての移動ができたことで、自分に自信が持てるようになったという例が多くみられます。きらり北長野校は幸いなことに、長野電鉄線の信濃吉田駅やしなの鉄道の北長野駅から徒歩圏内です。長野市循環バスの東北ぐるりん号も使えます。ひとりで電車やバスを使って来ることは、お子さんにとって、最初は大きな冒険ですが、うまく使えたことが本人の大きな喜びや自信になります。また、時計やお金の理解を深めたいというお子さんにとっては、生活に生きる形での学習の場にもなります。お金を入れて切符を買う、乗るのに必要な小銭を自分で用意する、電車やバスが発車する時間がいつで、発車まであと何分あるか、家から駅やバス停まで何分歩けば着くから何時に家を出ればよいかなど、お金や時間について考える必要性が生まれます。机上での学習を生かす絶好の機会です。

 ただ、この体験を行う場合、気を付けなければならないことが2つあります。まずは、うまくいったという成功体験を早いうちにお子さんに感じてもらうことです。最初の段階で不安を感じたり失敗したりすると、そのあとはなかなか体験してくれない、ということもあります。電車を例にします。まずは保護者の方と一緒に駅まで行って一緒に切符を買い、同じ電車に乗り、一緒に降りてきらりに向かう、という経験から始めましょう。これがうまくいったら、お子さんひとりで切符を買うところを保護者の方が後ろで見守っている、電車に乗ったら、降りる駅についてお子さんにクイズを出して当ててもらう、電車のホームまで母が一緒に行ってお子さんがひとりで電車に乗り、到着した駅で父が出迎えるなど、焦らず、スモールステップで少しずつハードルを上げていきます。私が駅やバス停で出迎えたこともあります。こうして、お子さんが自分ひとりでも行動できたという気持ちを高めていきます。

 次に気を付けたいことは、うまくいかないときにどう対応したらよいかを教えておくこと、「お守り」を持たせておくことです。この点については、次回のブログの内容と関わりますので、次回、書くことにします。【山】(その2に続く)

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