不登校の児童生徒数は2024年度に6824人を数え、小中では9年連続で過去最多を更新したそうです。
「きらり」多治見校の利用者のお子さんの中にも「不登校」のお子さん」や「登校しぶり」のお子さんは多数みえますし、管理者の私自身も息子が不登校であったという経験をもっています。
2025年12月21日(日)と22日(月)の2回にわたって中日新聞に「関 正樹」医師へのインタビュー記事が載っていました。
関先生は日頃、子どもたちのメンタルヘルス(心の健康)診てみえます。その中で子どもたちは「息苦しさ」を感じています。
親は子どもの将来を考え、いろんなスキルを身につけさせたいと考えています。塾や習い事がその一例です。ところが思春期は「親から離れていく時期で、その不安の中で仲間をつくり、スキルを学ぶ。仲間の中で認められて自己を形成し、大人になっていく。そのためには秘密基地や交換日記などの『子どもだけの場所』が必要です。」しかし、そういう場所や時間がない。それが生きづらさの要因になっていると関先生は言われます。
親子の関係だけではなく、学校での友達関係にも子どもたちは息苦しさを感じています。それらの息苦しさが、学校にいきづらくなる、朝起きれないなどの行動に現れるのです。
子どもがそういう状態になったら、どうすればいいか。不登校になったお子さんも8~9割は社会に出ます。そのほとんどは家庭が居場所として復活し、親子の関係はよくなっているそうです。「いざという時に元気がないと飛び立てないから、まずは元気になろうね、というのが支援のポイントです。」と関先生は言われます。
不登校で「きらり」に相談に見える親さんは「学校に行かないと勉強が遅れるから」と心配されています。もちろん「学習支援」もしますが、まずは「元気」になること。カードゲームや体を動かす遊びをやったり、くじをひいたり。そんなことから始めています。
この記事の中で、私が一番納得したのは次のフレーズです。
「親と子は別の人間なんだということ。・・・(中略)・・・野球をやりたくないという子にやらせるのは、隣の家の晩ご飯を無理やり『カレーライスにしろ』というのと同じです。」
不登校を経験した私の息子ももうアラフォーです。何とか自立をしています。
不登校で悩んでいた時に私たち夫婦が交わした言葉です。
「なるようにしかならんけど、案外なるようになるかもしれん。」
私は、今でもこの言葉は名言だと思っています。

