今度小学校に上がるのだけれど、「通常級」か「支援級」かで迷っている。どちらが良いと思われますか、というご相談内容でした。
私は、お子さんが小学校に入った際に、どのような「特別な支援」や「配慮」が必要かを考えたらいかがでしょうかとアドバイスさせていただきました。
お母さんは、玄関の下駄箱の位置は他のお子さんとできるだけ交わらないようなところがいいとか、教室とトイレの位置は近い方がいいとか、階段に手すりがあれば安心だとか、具体的なイメージが少しできてきました。字もタブレットで書くような指導をしていただければと学習の際のイメージもお母さんの中にうかんできました。
登校時、学校の玄関、教室までの道筋、トイレ、授業中、休み時間、給食、掃除、帰りの会、下校時、さまざまな場所で、場面で、特別な支援がないと具体的にお子さんがどう困るのかをもっと考えてみますとそのお母さんは言われました。
障がいの特性や検査結果から「通常級」か「支援級」かを判断しがちです。あるいは〇〇ができないから、手がかかるからという理由で「支援級」と決めることも多いと思います。しかし、そうではなくて、どんな支援、配慮が必要なのかを考えて、「支援級」か「通常級」かを決めるのが私は本筋だと思います。
小学校進学にあたり、小学校の先生と、どんな支援や配慮が必要で、学校はどこまでが可能なのかを話しておくことは大切なことだと思います。直接指導にあたる先生も、そのような支援や配慮が具体的になっていればいるほど、指導もしやすいわけです。
これから、「通常級」か「支援級」かを具体的に決めていく中で、園や学校の先生方と相談しながら、合意を作っていくことが必要だと思います。そのためには、まず保護者の方が、お子さんがどんな支援を必要としているかを具体的に把握することが大切です。
(この記事は2021年7月に掲載したブログと同じ内容のものです。そろそろ来年度のことを考えていく時期です。お悩みの事があればぜひご相談ください。)