こんにちは!こどもサポート教室きらり高松伏石校です。
今回は、ビジョントレーニングについて3回目のお話です。
前回までのおさらい—————————–
①ビジョントレーニングとは、「目と脳と身体をよりよくつなぐ取り組み」で、
ビジョントレーニングにおける「みる」とは、「見て(入力)」「脳で理解し(処理)」「身体を使う(出力)」までをいうこと
②私たちは、視力を介在させながら、五感+固有覚・前庭覚を使って、外界からの刺激を感じ取り、脳でうまくそれらの情報を処理して、意味を理解したり、体を動かしていること(感覚統合)。
そして、生きづらさを抱えたお子さんは、この感覚統合につまづきが多くあるといわれていること
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では、なぜ感覚統合がうまくいかないのでしょうか。
それはもしかしたら、「原始反射」が残存しているから、かもしれません。
原始反射とは人が成長していくプロセスの中で現れる反射的な身体の動きで、主に胎児期から新生児期にみられます。
胎児や新生児では、自分の意思によって身体を動かせるほど、大脳が発達していません。その代わり、脳幹と呼ばれる原始的な部位で身体を自動的に動かしながら成長、発達していく力があります。赤ちゃんは特定の刺激が加わることで、自然とその反応が引き起こされる「反射」によって身体を動かしています。
赤ちゃんにはこうした「原始反射」と呼ばれる多くの反射が備わっています。バビンスキー反射(足の裏をこすると足の親指が反る動作)、把握反射(人の指やモノが触れると、ぎゅっと握りしめる動作)は聞いたことがある方も多いことでしょう。あまり知られていませんが、他にも様々な原始反射があります。
それらは自らの意志で動くことが出来ない赤ちゃんが、環境に適応して「生命を維持」する目的や、反射が起きることで動きが生まれ、「動く」ことによって、身体中に存在するセンサーである「感覚器」からの刺激が得られ、そうした「感覚刺激」により「脳や神経」などが発達するという役割があります。
原始反射は手や足の動き、首の動き、全身を含む動きなど、いくつかの種類があります。
各反射は出現(反射の動きがみられる)→発達(頻繁にみられる)→統合(みられなくなる)→また新たな反射の出現…というこのサイクルを繰り返していきます。そして、最終的に反射的な動きの世界から、赤ちゃんが自分の意思で動けるように脳を徐々に発達させていきます。
脳を家にたとえると、脳幹は土台、大脳は家にあたります。家づくりに大切なのは、しっかりした土台を作ること。それと同じで、脳幹をしっかり育てることで、大脳もしっかり育つのです。
原始反射は、脳幹による反応です。生まれたばかりの赤ちゃんが生き延びるために必要なもので、本来なら成長して運動機能が発達していけば自然とみられなくなるもので、おおむね三歳ごろには、みられなくなるといわれています。
ところが今、原始反射が残存している子どもが増えています。
原始反射が残っているということは、家でいう土台=脳幹がきちんと育ちきってない、ということになります。ですから、すべてにおいて大脳の反応ではなく、脳幹の反応が優先されてしまいます。
脳幹は原始的な脳なので、生存本能「逃げるか戦うか固まるか」という反応をします。
原始反射は脳幹が優先、大脳が後。だから、どんなに大脳が頭で反応しようと頑張っても、脳幹が「いやいや、もっと安全にしなくちゃ」といって大脳を働かせないようにしているようなもの。大脳が脳幹に支配されてしまっているような状態です。
それが、学習に影響すると、学習障害につながっていきますし、身体的な発達が損なわれたり、バランスの取れた動きや平衡感覚の発達が遅れたりすると、身体をうまく使うことや、空間認知力などにも大きな影響を与えることがあります。
ですから、まずは原始反射をしっかりとる(使い切る)ことで、脳幹を安定させることが大切です。脳幹が安定してはじめて、大脳が活躍できる状態になるのです。
その子の原始反射の残存の仕方によって反応はさまざまですが、いずれにしても「その子にとっての安全」が最優先されます。それはあくまでも、親や大人にとっての「安全」ではなく、その子の原始反射が残存していることによる「安全」です。
姿勢が悪い、椅子をがたがたさせたり、ぴょんぴょんとびまわったり、キャッチボールが苦手、ひとの話を聞いていなかったり、板書が苦手だったり、鏡文字になったり、忘れ物が多かったり、光や音に過敏で臆病だったり、新しい活動に消極的…
親からすれば、なぜこんなことができないのかわかりません。でもそれは仕方ないことなんです。なぜなら、お子さん自身も理由がわからないのですもの。
でも、今までわからなかったお子さんの反応は、もしかしたら原始反射で謎解きできるかもしれません。
きらり高松伏石校では、プロトレーナーによるビジョントレーニングを支援に取り入れています。脳科学という根拠をもって、体操や遊び、プリント学習などを通して、みるチカラを整え、原始反射の統合を促していきます。
※参考文献 『脳幹を鍛えれば子どもの才能はどんどん伸びる』本間良子・本目龍介著
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