A子さんのカウントは0から「5,10,15」と数えていたのです。だからすべての答えが5分ずつ多かったのです。
私は最初は数え間違いだと思って、「もう一度数えてごらん」「ちゃんと数えてごらん」という言葉しかかけられませんでした。A子さんはちゃんと数えていたのに、いつも「違う」と言われるのでおそらく混乱していたでしょうね。
「A子さん、0,5,10、15って数えてごらん。」と言ってからは間違いはなくなりました。待合室にみえたお母さんにも、「お母さん、できるようになりましたよ。来て、来て」と支援スペースに来ていただきました。前日「どうしてか5分多いんです。」とお伝えしていたので、お母さんも大喜びでした。支援していた私も、もちろん本人も大喜び。
系統的に学習内容を配列し、ていねいにスモールステップで教えていたから気づいたつまずきの原因。
これからも、A子さんの時計の学習は続きます。
こんな「時計メモリ」も考案しました。2つの時刻の長針を書き込んで、その差がいくつあるか、メモリを数えます。「計時数曲線」と名付けました。
学習進度表に基づき、スモールステップで支援し、A子さんの学習状況に応じて、プリントもその都度作り直します。
同じ教材をB君にも使っていますが、前の時間のB君の支援の様子を見て、次に使うプリントを作成します。ベースの教材はAさんと同じですが、少しずつプリントの内容はお子さんによって変えています。