大勢のお子さんが「時計の学習」につまずきます。
今回から3回にわたり、時計の学習の支援についてお伝えします。
「つまずき」には理由があります。
同じ「5」をさしていても「5」と読む場合があったり、「25」と読む場合があったりします。
時間と分と秒を同じメモリで読み分けます。同じ8時でも、午後8時と午前8時があります。さらに午後8時は20時とも言います。
また、時刻と時間の違いもあります。例えば1時をさしている場合、時刻は1時ですが「お昼から何時間たったの」と聞けば「1時間」と時間に変わります。
このように多くの情報が、1枚の文字板に混在しています。
ですから、この多くの情報を整理して、系統的に学習をつみあげていくことが大切だと考えました。
「きらり」多治見校では、小学校の1年~3年までの算数の教科書で習う順番に、学習内容を整理し、「時計の学習進度表」を作成しました。
その一覧をもとにして、「プリント」を作成し「現在の学習状況」と「これからの学習支援の見通し」を示し、スモールステップで学習支援を行っています。なお、プリントはエクセルで作成し、印刷して記入する場合と、画面を見せて考えさせる場合があります。(遠隔支援でも対面と同じ支援ができます。遠隔の場合、プリントを事前にお届けします。)
図は時計の学習の2のプリントの一部です。「時計の図を見て 8時5分 が読める」という課題に即したプリントです。この画面はそのままパソコンのモニターにも投影できますから、来所での支援の場合は、モニターで説明した後に、プリントで確認します。このようにできることを少しずつ増やしていき、進度表にそって支援をすすめています。(2回目に続く)