壁紙は令和6年6月、梅雨バージョンです(通常、北海道に梅雨はありませんが…)。
職員とお子様方が協力して作りました。グッジョブ!👍
さて、今回の話題に入っていきます。
私どもは保護者様から、「子どもが算数が苦手で、〇〇を忘れてしまったので復習をして欲しい」と
ご要望を受ける事が多いです。
今回はかけ算九九という事にしてお話を進めましょう。
しかし、そこで「少しだけ待って欲しい」と感じる事があります。
苦手の度合いにもよりますが、算数が苦手なお子様に、もう一度かけ算九九の練習をしたとします。
これ、どうなると思いますか?
少し意地悪な答えかも知れませんが、数か月後には忘れてしまっている事が多いです。
これは決してお子様に能力が無いとか、保護者様が悪いというわけではありません。
きちんとした理由があるのです。
今回はその理由の他に、算数全般を攻略するための大切な考え方を、
分かり易く解説していきたいと思います。
〇何が原因で忘れてしまうのか?
さて、かけ算九九を一生懸命に練習しても、結局忘れてしまうのはなぜでしょうか?
その答えは簡単です。算数(ここではかけ算九九)を学習していくための土台が出来ていないからです。
では、かけ算九九をマスターし、頭に定着させるためには何が必要なのでしょうか?
それは、主に
足し算
です。
なぜなら、かけ算九九は足し算の集合体だからです。
例えば、3×3で「サザンがク」ですよね。それで、3×4を忘れてしまったとしましょう。
足し算を基に、少し考えれば12と出す事が出来るはずです。
足し算をしっかりと理解していれば、九九を音で覚えていなくても答える事が出来るわけです。
要は、
足し算の能力がかけ算の理解を支えている
のです。
かけ算について、これは補足ですが【「4×3」しさん】と【「7×3」しちさん】のように、
似た音がある九九を間違えてしまうお子様もいらっしゃいます。
こういった場合は、4か7の読み方を変えてみてはいかがでしょうか。
例えば「よんさん」「ななさん」のように、音が被らないようにすれば覚えられるかも知れません。
〇算数のピラミッド
上で述べた事を図にすると、こんな感じになります。簡単に算数のピラミッドを作ってみました。
見方は簡単です。わり算が苦手という事は、かけ算は出来ているのかを確認して下さい。
かけ算が苦手だったら、足し算・引き算が出来ているのかを確認して下さい。
足し算・引き算が苦手だったら、さらにその下の事が出来ているのかを確認して下さい。
逆を言えば、土台となる部分がしっかりと出来ていれば、その上の部分だって出来るはずです。
むしろ、出来ない理由はありません。何となくだとしても、そんな気がしてきませんか?
ただ、課題が土台となる足し算にあるとしても、
それだけやっていればかけ算九九が出来るようになるわけではありませんよね。
抜けを埋めつつ、バランスのとれた勉強を進めると効果的だという事です。
そうするためには、お子様の学習状況をしっかりと観察する事が必要になります。
また、割り算の筆算において、商を見立てるためにはかけ算の他にも基数性の力が必要です。
このように、課題がすぐ下の土台であるとは限りません。そこは注意が必要です。
▼基数性や序数性、数の三項関係に関しては、こちらのブログをご覧下さい▼
【数の概念や足し算・引き算が苦手な子へ】育ててあげたい2つのチカラ |
〇おわりに
いかがでしょうか。
少々難しいお話でもあるので、まとめたいと思います。
・かけ算九九は足し算の集合体。極論ではあるが、足し算がバッチリ出来れば答える事が可能。
・算数のピラミッドのように、その単元が出来るようになるには、土台が必要となる。
・どこか苦手な単元があれば、その土台となるものは何かを考えてみると良い。
・土台部分で苦手があれば、その復習も取り入れるなど、バランスのとれた勉強を進めていく。
土台となる力を考えるのは、他の事に対しても重要だと思います。
今回はかけ算九九を例に、算数の学習をしっかりと進めていくための、
その根拠となる算数のピラミッドの考え方をご紹介しました。
今回の内容はいかがでしたか?
こういったことを知っていれば、お子様が算数の何につまずいているのかを把握し易くなると思い、
ご紹介させていただきました。
ぜひ、参考にしていただけると幸いです。
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お気軽に、お電話やホームページを通してお問い合わせ下さい。
では、今回はこの辺で。
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