先日、東京と神奈川の「きらり」職員の事例検討会をオンラインで行いました。その事例検討の中で、保護者の困り事として以下のようなことがでました。
・上の子は何も問題なかったのに、下の子が全然違うので、どうしていいのかわからない。
・3歳児健診で発達の遅れが見られると言われ、不安を感じている。
・外ではおとなしいが、家の中ではわがままで困っている。
・母子分離ができなくて、困っている。
「きらり」をご利用される保護者の方は、これらと似たような困り事をお持ちではないかと思います。
保護者の困り事の正体は、原因がわからないことだと思います。わからないままで、うまくコミュニケーションが取れず、思っていたのと違う、どうしてうちの子はわがままなんだろう…という風に考えてしまいます。
私たち支援する側も、この子はどういうことに困っているのだろうとあれこれ考えて、ひょっとしたら○○かもしれないと仮説を立てて、うまくいかなかったらまた違う仮説を立てて…、というトライアンドエラーの繰り返しです。そして子どもの理解が進めば進むほど、そのお子様の様々な面が見えてきて「この子はこういう子だ」と断定することができなくなっていきます。難しいですね。
ここで一つ大事なのは、周りのお子様の成長と見比べないことだと思います。1歳になると○○ができるようになり、1歳半から2歳になるころには○○ができるようになる、という発達の基準があると思いますが、あくまでそれは一般論で、発達には個人差があるものです。あの子はたくさんおしゃべりしているのに、うちの子はまだ少ししかしゃべらない…。確かにそうかもしれません。でも、本当にそうでしょうか? よーく見てみたら、型はめのおもちゃを手でしっかり持って、集中して遊べていたりしませんか? 手伝ってほしいというサインを出していたりしませんか? これだって立派な成長です。
その子なりに、その子のペースで成長しています。そこを認めてあげることが、お子様の自信や自己肯定感につながっていきます。 その子のペースに合わせて、成長を見守っていきたいですね。