⑥学校で困ったことが起きた時
喧嘩や言い争い、うまくできずに困るなど、学校でのトラブルや困りごとは起きて当たり前です。何もないなどということはまずありません。困ったことが起こった場合の学校との連絡手段については、入学当初にお話があるはずです。学校と保護者の方との連絡ノートを作る場合が多いので、それを活用したり、電話やLINEで連絡を取ったりすることになります。連絡ノートを活用する場合、1年生の担任のところには、毎日、何冊ものノートが積み重なることになり、お子さんがいる時間内に全てのノートに丁寧に返事を書くことは難しいのが実情です。ただ、先生方は必ず読んで下さいますので、お子さんの下校後に電話やLINEで連絡が来る場合もあります。
保護者の方の中に、こんなことで先生に連絡してもいいのかな、と思って連絡するのを躊躇する方はおられませんか。かつて、モンスターペアレントなどと騒がれた時期があり、自分もモンスター、あるいはうるさい親だと思われてしまうのではないか、と心配になっている方はおられませんか。この点については、その先生によって考え方、感じ方が異なる部分です。ただ、私は、保護者の方が不安を抱き続けておられるよりも、遠慮なく伝えていただいたほうがありがたい、と思っていました。モンスターペアレントとは、無理な希望や不合理な依頼(具体例は差し控えます)をする方のことを言うのであって、1年生のお子さんの保護者の方(特に初めてのお子さんが入学した場合)は、お子さんについて心配になるのは当然のことです。モンスターなどという言葉を気にして、心配なことや気がかりなことについて先生に伺うのを躊躇するのは、私は違うだろうと思っています。ただ、先生との関係をこじられるような伺い方は避けるべきでしょう。
また、余談ですが、担任が新卒の場合もあります。しかし、新卒の先生には指導する経験豊かな先生がつきます。新卒だと心配になるでしょうが、職員の側にしてみると、新卒で担当したお子さんとの思い出は、いつまでたっても鮮明に思い出すものです。もちろん、うまくいかないこともあるのですが、かえって新卒の先生に担任していただくことは幸せなことかもしれません。
⑦学習
学校が始まると、すぐに教科書を使った学習がスタートするとお考えの方がおられるかもしれませんが、そうではありません。入学当初は、友達作りや学校探検など、お子さんが学校に慣れ、学校の様子を知ってもらうための活動が中心になり、教科の学習は少しずつ始まっていくとお考え下さい。
また、学用品の準備、特に名前を書く作業が大変になるかもしれません。持ち物の記名は、面倒な作業ですが、担任としてはとてもありがたいです。落し物があっても、誰のものか、お子さんに聞いてもわからないことが多いのです。「落とし物箱」なるものを作ると、たくさん届きます。名前が書いてあると、すぐにお子さんに返すことができます。また、算数セットの記名は、名前シール付きのセットを購入することが多いとはいえ、大変な作業になるでしょう。どうぞよろしくお願いいたします。
⑧支援級、原学級
入学後、お子さんが1日をどのように過ごすことになるかについては、しっかりと打ち合わせておくことが必要です。登校は登校班なのか、保護者は付き添うのか、登校したらかばんはどこに置くのかなど、1日の流れを学校の先生も交えて確認しておきたいところです。
小学校で支援級に在籍するお子さんの場合、4月当初から支援級中心という場合もあれば、4月は原学級(1年生の学級)のお子さんと仲良くなるために原学級で過ごして少しずつ支援級での生活を増やしていく、朝の会と給食は支援級でその他の時間は原学級で過ごすなど、それぞれのお子さんによって過ごし方は様々です。このあたりも学校との確認が大切になります。
原学級で過ごすという場合、補助の先生が付く場合もあります。しかし、いくつかの学校の例を伺う限り、1日中補助の先生が付いて下さることはないとか、他のクラスと掛け持ちになるとか、補助員がついてもらえないとか、お子さんも保護者の皆様もいろいろと苦労されておられるようです。このあたりも学校によって実情は異なりますので、先生方に伺ってください。【山】(その3に続く)