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学校に困り感を伝える11の方法(その4)

更新日 2022年7月28日

以下の方法は、有効な場合があるものの、活用しにくいことが多いでしょう。

⑨学校評価のアンケートに書いて伝える

 〇どの学校も、年に1回は学校自己評価のアンケートをすべての保護者の方に配布し、まとめたものを公表しているはずです。このアンケートに記載することもできます。匿名で伝えることができるはず(完全な匿名性が確保されているかどうかが疑問になる場合がないとは言えません。)ですし、何人もの保護者の方から同じような意見が伝えられれば、学校にとってもかなりのインパクトを与えることになります。集約された意見は、公表前に生のデータとして学年会や職員会に提出され、話し合いがもたれるでしょうから、直接意見を伝えることができる良さがあります。

 △学校自己評価アンケートは年1回実施という場合が多いため、評価時期まで待たなければならず、対応が遅れることがあります。そのため、学校自己評価が近いうちになされる、あるいは年に数回行されるという場合は、検討すべき方法でしょう。

⑩学校評議員に伝える

 〇学校自己評価には、職員や保護者の方だけではなく、学校評議員などと呼ばれる地域の方も評価委員として関わります。この方たちは、学校自己評価の検討に加えて、年に数回学校に集まり、管理職と話をしているはずです。お知り合いに学校評議員の方がおられる場合は、この方たちに相談してみる方法もあります。

 △学校評議員の知り合いがいない、どなたが評議員だかわからない、という方が多いでしょう。知り合いがいなければお願いもできませんし、親しい評議員でなければ話がしにくいでしょう。また、話ができたとしても、果たして学校に伝わるのか、どのように伝わるかがわからないという不安があります。

⑪市議会議員や県議会議員といった、地区選出の議員を通す

 〇学校によっては、市議会議員や県議会議員を入学式や卒業式、運動会等の行事に来賓として招待しているところがあります。知り合いの議員がおられれば、その方を通して学校に伝えてもらう方法もあります。

 △知り合いがいないという場合が多いでしょう。仮に知り合いがいたとしても、学校にどのように伝わるかはわからないという不安が出てきます。

 以上が、私が考える11の方法です。そのほかに、間接的ではありますが、次のような方法も考えられます。

(番外編その1)保護者の会(LINEやメールでのやり取りなども含む)などで他のクラスや学校での取り組みなどを伺い、解決策を考える

 〇同じような問題が他のクラスや学校でも起きている場合があります。そのクラスや学校での対応の仕方を知ることで、自分のクラスでの対応の参考とすることができます。

 △他のクラスや学校の保護者の方とのつながりがないという方の場合は、この方法をとるのが難しくなります。この方法を取る必要が出てきた場合には、きらりの職員にもご相談下さい。相手の方のご了解をいただいたうえで、その方に伺ったり、保護者の方同士をお繋ぎしたりしてみるなど、可能な範囲で対応を試みます。

(番外編その2)匿名での投書や電話、SNSへの書き込みを学校や関係機関に行う

 〇匿名での連絡が可能(という気持ちになります。ただし、どれだけ匿名性が確保されるかはわかりません。)なので伝えやすいでしょう。

 △伝えたところで対応していただけるかどうかはわかりません。

 最後に、保護者の皆様にお伝えしておきたいことが3点あります。

 ①学校に関することで困ったことが起きたとき、本来でしたら学級担任に直接相談するのが一番のお勧めです。しかし、この原稿の第1回目で、相談相手の最初に担任を持ってこなかったのは、そもそも担任にすぐに相談できる関係ができていれば、こういった原稿を書く必要がないからです。保護者の方の気持ちの中に、担任に直接伝えることを躊躇させる何らかの要因があるため、そのことへの対応として少しでも参考になればと思って書きました。担任との関係が非常に良好でいつでもすぐに連絡が取れるような場合、またはその真逆で、担任との関係が完全に崩れてしまっていて何か言わざるを得ないような状況に追い込まれている場合でしたら、すぐに担任と連絡を取るでしょう。とはいえ、ほとんどの方は、このいずれでもないはずですので、伝えたいけれどもどうしようか、と悩むことになります。コロナ禍の中、担任と気楽に話ができる関係を作るのは難しいですね。何らかの方法を考えていかなければいけません。このあたりは、私たち福祉関係の職員が手を出すことのできない領域ですが。

 ②初めての相談は勇気がいるものです。しかし、一度相談してうまく解決できた場合には、次に何かあったときもそのルートを使って相談しよう、という思いになり、学校との意思疎通がしやすくなることがあります。どうしても最初はハードルが高いですが、2回目以降はそのハードルが少し下がります。これまでの方法の中で、何かお役に立つものがあるといいなと願っています。また、今後、新しい方法が出てくることもあるでしょう。その方法が、さらに使いやすく、有効な手立てであることを願っています。

 ③もう1点、この点だけはどうしても強調しておかなければなりません。決してお一人で抱え込まないでください。どこでも、どなたでも結構ですので、伝えやすいところに発信してください。私たちきらりの職員が少しでもお役に立てる可能性があるのであれば、どうぞご遠慮なくお伝えください。どの方法をとるにしろ、お一人では心配だったりうまくいかなかったりすることがあるかもしれません。しかし、他の保護者の方の協力を求めたり第三者が加わったりすることで、状況が好転することもあります。解決のためにはエネルギーが必要ですし、楽に解決できることなど、もしかしたらないのかもしれません。いろいろな方の力を借りながら、お子さんのために乗り越えていきましょう。【山】(完)

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