小林亜星さんが亡くなられて今日で1年。早いものですね。
亜星さんは数々の名曲を作ってみえますが
サントリーオールドのCMに使われた「夜がくる」が私は一番好きです。
多くは語らないが、かたむけたグラスで、その人の気持ちが伝わってくる。
あの曲はドラマ仕立てのウイスキーのCMの名わき役でした。
ウイスキーはお好きですか?
「ウイスキーはお好きでしょ?」(もちろん保護者の方への問いですよ)は亜星さんの作品ではありませんが、高いウイスキーは本当においしいと感じます。
安いウイスキーと高いウイスキーの差は樽の中で何年寝ていたか、という熟成の期間の差です。
じっくりと時間をかけたいと思うことは学習支援をしているとよくあります。
「わり算」の勉強をして、久しぶりに「かけ算」の勉強をしたらできていたはずの「かけ算」を忘れていた。
こういうこと、よくあります。
少しおおさらいをしたら「思い出した」。
「思い出せた。」「良かった。理解できていた。」でも本当にこの捉えでいいのでしょうか。
どうして、できてたのに、時間がたつとできなくなるの?
「できなかったのは、単に忘れていたのではない。理解していなかったからではないだろうか。」
こんなふうに考えました。
習熟の時間が足りなかったのではないだろうか。
本当に理解してないのに「できた」から次の単元に。
こんなことの繰り返しでは?
中学校の数学の学習支援で、例えば以前ご紹介した「一次方程式のプリント」。
教科書の問題がいくつのポターンでできているかを分析。
中学1年の「一次方程式」の計算問題を20のパターンに分類しました。
このパターンごとに練習して、できるようになったら次のパターンの計算問題を行います。
また、これもご紹介しましたが、「時計の学習」も同じです。
他にも「円の学習」「5までの数の認識」「足し算と引き算」「文章題」など、教材を並べて、段階別に、無理なくスモールステップで支援できるようにしています。
スモールステップで、少しずつできることを増やしていきます。
「できる」「わかった」という実感があるから
「もっとやりたい」という意欲を引き出せます。
習熟には時間がかかります。
ゆっくりと時間をかけて。
熟成されたウイスキーと同じです。
おいしさに差がでます。
(2021年6月18日に掲載したブログを一部修正しました)