
もうすぐ梅雨の季節になりますね。雨の日になると気分が沈む…やる気が出ない…そんなふうに感じたことはありませんか?
それは、「気のせい」ではなく、ちゃんとした理由があるといわれています。
今回は、療育の視点から見た「低気圧と気分の関係」について、お話ししたいと思います。
そもそも療育ってなに?
療育とは、発達に特性のある子どもたちが、自分の力をのびのびと育てていけるように、日常生活や心のケアをサポートすることを言います。
たとえば、言葉が遅い、感覚が敏感、こだわりが強い…そんな子どもたちに寄り添いながら支援を行う現場のひとつがこどもサポート教室「きらり」です。
低気圧って、心にも影響があるの?
実は天気と心は深い関係があると考えられています。
低気圧になると、空気中の気圧が下がります。すると、私たちの体の中の自律神経が乱れやすくなります。
自律神経は、「元気スイッチ」と「リラックススイッチ」のようなもの。
◆元気スイッチ=交感神経(こうかんしんけい)
◆リラックススイッチ=副交感神経(ふくこうかんしんけい)

これらがバランスよく動いていると、体も心も安定するんですが、低気圧になるとバランスが崩れて「だるい」「眠い」「イライラする」「気分が沈む」といった不調が出やすくなるといわれています。
発達に特性のある子は影響を受けやすい?
発達に特性のある子どもたちは、こうした環境の変化(音、におい、温度、気圧など)に敏感なことが多いといわれています。
そのため、低気圧のときはこんな様子が見られることがあります:
・いつもよりグズグズする
・突然かんしゃくを起こす
・何もしてないのに疲れている
・集中力がガクッと落ちる
これらは、決して「わがまま」や「怠け」ではなく、体と心が天気に反応しているサインなんですね。
そんな時はどうすればいいの?
天気は変えることはできませんが、「対処法」をいくつかご紹介します。
✅1.「今日は低気圧だから」と先に伝える
お子様にも「今日は天気が悪いから、体も心も疲れやすいよ」と前もって話しておくと、本人も心の準備ができるでしょう。
✅2.いつもよりゆっくりペースで
無理に頑張らせない。「できることを少しだけ」くらいで大丈夫!家事も育児も、手を抜けるところは抜きましょう。
✅3.部屋を明るくする
気圧が下がると気分もどんよりしやすいので、意識的に照明を明るくしたり、カーテンを開けて光を取り入れるとよいでしょう。
✅4.「よくがんばってるね」と声をかける
天気のせいでつらい日は、誰だってしんどいです。お子様にも、自分にも「今日はそれでもよく頑張ってるよ」と声をかけてあげてくださいね。
おわりに
「雨の日って、なんだか気分が落ちる」――それはちゃんと理由がある自然な反応です。
特に、発達に特性のある子どもたちは、天気の変化に敏感なタイプも多いので、周囲の理解とサポートがとても大切です。
無理せず、「今日はゆっくりの日」と割り切る勇気も、療育の大切な一歩だと思います。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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