コロナ禍による分散登校や臨時休校により、学校からの宿題をたくさん抱えているお子さんが何人もおられます。「これ、全部やるの?」と尋ねると、「そう。」という場合もあれば、「できるところまででいいと先生から言われている。」といった返答が返ってくることもあります。どちらも大変ですね。前者だと、量が多くて一人で終わらせるのは大変だろうなと感じます。後者だと、「できるところまで。」という曖昧な指示がお子さんを苦しめることがあります。先生としては、無理をしなくてもいいんだよ、という意図でおっしゃったと思うのですが、お子さんにとっては、どこまでやればよいかわからずに困ることになるか、または全部やろうとして大変な思いをする、というパターンが多いでしょう。
大変なのは、お子さんだけではありません。保護者の方もつらい思いをされていることでしょう。学校でどう教えているのかわからない、自分が教わったときと今とではやり方が違うので、教えても✕になって戻ってくる、というお話も伺いました。
きらりでは、学習に限らず、いろいろな支援を行っています。ただ、学習が最大の困り感というお子さんが多いのも事実です。今回は、最近、教室で話題になった小学校高学年の文章題の解き方を一緒に考えてみましょう。こんな問題です。
「ノート1冊とえんぴつ3本で350円になります。ノート1冊とえんぴつ4本で420円になります。ノート1冊はいくらになりますか。えんぴつ1本はいくらになりますか。」
6年生になるとXやYを使った式を勉強する、という情報が入ると、これを使った式を立てて計算すればいいんだよ、と教える方が多いと思います。ただ、このやり方で中学生が解くような方法で解答を書いていくと、学校からは、答えは〇だけれども、答えを出すための式が✕になって返されるかもしれません。おそらく多くの大人は、XとYを使った式を使って解くでしょう。しかし、小6のお子さんに、X+3Y=350、X+4Y=420、という式を立て、X=350-3Yだから、と説明してもわかってもらえないはずです。その結果、保護者の方からは、「私が子どもの頃に習ったのと今の学校の教え方は違う」のでお子さんに説明ができなくて困る、ということになります。
皆さんはどう解きますか。私のお勧めは、次回紹介します。(山)