⑬学校からのプリント類などが家に届くか心配。忘れ物をしないためにはどうしたらよいか。
この件については、私もうまく対応できたためしがありません。教室にある本には、こんな記述があります。(笠原麻里『発達障害の子どもの心がわかる本』主婦の友社、2016年。)
・本人まかせにしないで。帰宅してからいっしょに確認。
・帰ったらやることが一目でわかる図を。
・学校から持ち帰るものは本人が自覚的に持ち帰れるようなチェックリストを作り、学校の先生にも 確認をお願いしましょう。集金など重要なものは、学校の先生から直接連絡をもらえるように事前に伝えておくといいでしょう。
学校での対応の一例。低学年で、机の引き出しを自分の机の上に出して帰るようにしている、という先生がおられました。配布物などを持ち帰る習慣をはやいうちに付けたい、という意図でしょう。私はあまりやりませんでしたが。
保護者の方同士でLINEなどを使って連絡を取り合い、確認するという方法をとっていた方もおられました。
⑭母親自身のメンタルの保ち方
この件については、会に参加して下さった保護者の方からもご自分の方法をお話いただきました。いろいろな方法があるかと思います。ただ、ぜひともお願いしたいのは、困りごとをお一人で抱え込まないでいただきたい、ということです。これは切にお願いします。ご家族や親せき、同じクラスの保護者、プランナー(相談員)、事業所の職員、市町村の相談窓口など、どこでもいいので伝えて下さい。一緒に考えましょう。また、ペアレント・トレーニングの講座が長野市でも定期的に開催されていますので、参加してみるのも良いでしょう。ほかの学校の方とつながる良い機会にもなります。
⑮他のお子さんとのトラブルが起きた時の対応のしかた
他のお子さんやご家庭に対して、カッとなることがあるでしょう。例えば、家に帰ったらお子さんが泣いている、見るとけがをしている、本人は○○さんにいじめられたと言っている、それなのに学校からも相手の家からも何の連絡もない、といった場合です。
こういった場合、カッとなって直接相手のお子さんの家に電話をしたり怒鳴り込んだりするのは避けて下さい。場合によっては、後に引くことがあります。
私は、新しい学級を担任した時(1年生に限りません)には、4月の早い時期に、こういうことが起きた場合は必ず担任を間にはさんでください、担任を「利用」してくださいとお伝えしてきました。両方のお子さんから話を聞いたり様子を見たりしたあと、私が間に入って対応しました。お子さんが家で言うことはその通りなのでしょうが、全体の状況や相手の言い分もわからないまま相手の家に怒鳴り込んでしまうと、相手の方と気持ちの面で気まずくなることがあります。ぜひ一呼吸、置いてください。
トラブルが大きくならないためにも、保護者の方同士が仲良くなり、気楽に連絡が取れるようになっていることが大切です。最初から仲良くなるのは難しいでしょうが、参観日や行事の時に話をする、あるいは、トラブルが起きたことをきっかけに仲良くなるなど、いろいろな方法があります。
出てきた話題をすべて取り上げることはできませんので、このあたりで終わりにしようと思います。何かございましたら、お気軽にお声がけ下さい。【山】(完)