北長野校では、工作を楽しみにしているお子さんがたくさんいます。前回のブログで載せたものは、指導員がお子さん向けに作った見本です。指導員は、「○○さんに作ってもらおうと思って。」と、支援するお子さんの顔を思い浮かべながら作品の試作に取り組み、完成した作品をお互いに見せ合っています。それぞれの指導員の持ち味が生きる場の一つです。
北長野校で工作を多く取り入れている理由には、次の5つがあると私は思っています。
その1は、器用さを高める効果がある、ということです。はさみの使い方が苦手なお子さんが、楽しく作品作りに取り組むことで、少しずつはさみの使い方が上手になっていきます。やらされる活動ではなかなか力は伸びませんが、作りたいという意欲があることで、自分から使ってみようという気持ちになります。切る紙の持ち方も違ってきます。家でも工作をするようになった、というお話も伺っています。うまくできるようになると、楽しさも大きくなっていきます。
その2は、工作以外の活動への意欲を高める効果があるということです。45分の個別支援の中には、そのお子さんにとって苦手な内容がいくつか入ってきます。工作は大抵、活動の後半に位置づけられていて、これを頑張れば工作が出来る、ということで、工作を楽しみにしながら苦手なことにも挑戦しようとするお子さんがいます。
その3は、活動の見通しを持つことに慣れていきます。工作では、はさみで切る、のりやテープで貼る、毛糸を巻く、着色するなど、いろいろな活動が入ってきます。お子さんは、最初に指導員が作った試作品を見て、作品のイメージを持ち、制作への意欲を抱きます。そして、見本と指導員の指示を参考にしながら、一つひとつの手順に取り組んでいきます。手順に従って順番に取り組んでいくことで作品に仕上がり、完成したという満足感を感じることになります。(長くなりますので、あと2つは次回に続きます。)(山)